いつものように休日前の夜、適当な映画を選んでちょっと夜更かしをするひと時。その日も何気なくうとうとしながら見ていた画面。ところがいつもと違ったのは、エンディングで流れ始めたメロディに、その歌詞に釘付けになったこと。
「自分はちっぽけな人間」なんて台詞や何かでよく聞くけれど、決して否定的な意味じゃなく、やっと心から思えるようになった。今のこの自分でじゅうぶんなのだと。そう気づいた時から、まるで新しい人生が始まったような気分になった。つい最近の話。だからこの歌にすごくグッときてしまったのだ。
このごろは、先のことを考えて「幸せになりたい」とはあまり思わなくなった。感じる瞬間、その目の前にあるものこそが、いつも私を幸せな気持ちにしてくれていた。そんな本当のものを、もっと大事にしたくなった。
“ Little Person “ by Jon Brion
僕はちっぽけな人間
誰も僕に気づかない
たくさんのちっぽけな人たちとともに
広い海の中を彷徨っている
大したことのない仕事をこなし
何てことのない毎日のなかで
ささやかな食事をしたり
子供や妻を愛おしく思ったりする
そしてどこかで、きっといつか
どこか遠いところで
僕はもうひとりのちっぽけな誰かと出会うのさ
その人は僕を見て言うだろう
「あなたのこと知ってるわ、ずっと待っていたの。二人で楽しみましょうよ。」
人生はかけがえのないもの
その一瞬一瞬が
君といればもっと素晴らしい
だからもっと楽しもう
僕らは車に乗って旅に出るんだ、西のほうへ向かって
君のことが誰よりも大好きなのさ、やっと会えて嬉しいと思っているんだよ
君と一緒にいると幸せな気持ちになる
僕の一番大切な、愛しい人
どこかで、きっといつか
どこか遠いところで
どこかで、きっといつか
どこか遠いところで
僕は自分と同じようにちっぽけな誰かと出会うだろう
そして僕らは一緒にたくさんの楽しい時を過ごすのさ